経理職への転職を目指している人はもちろんですが、営業職の人にも簿記はぜひ学んでほしいと個人的には思っています。
というのも、前職で出会った営業の方が、なかなか個性的な思考の持ち主でして。極端に言うと、「売ればいいんでしょ?」というスタンス。
もちろん、売上を立てることはとても大事です。会社(事業)を継続していくうえで、売上は欠かせません。
ただ、ここでひとつ。
「今月は売上1億!じゃあ利益も1億!」……とは、なりませんよね。
売上からは、仕入や人件費、その他さまざまな経費が差し引かれます。さらに営業外の収益や費用も加味されて、最終的に純利益が確定します。この流れを、なんとなくでも理解しているかどうかで、仕事の見え方は大きく変わると思うのです。
新卒の方ならほほえましく見ていられたのですが、こうした感覚を持っていない営業の方がいるとは当時は思っていませんでした。……世界は広いですね。
もしかすると、「売上件数が評価につながる」ような人事制度だったのかもしれませんが、真相は闇の中です。
営業こそ「数字の流れ」を知る価値がある
こうした経験から、会社の数字がどう積み上がっていくのかを知る手段として、簿記はとても有効だと感じています。
とはいえ、営業職の方であれば、必ずしも資格取得まで目指す必要はないかもしれません。
仕訳をバリバリ切れる必要はないですしね。
ただ、会社のお金の流れを理解していると、
- 提案の説得力が増す
- 値引きの判断に根拠が持てる
- 支払い条件の交渉がしやすくなる
など、確実に仕事の幅は広がると思っています。
たとえば、
「この条件で値引きすると、どこまでが許容ラインなのか」
「支払いサイクルを変えると、会社にどう影響するのか」
こういった視点は、簿記的な考え方があると持ちやすくなります。
もちろん、都度経理に確認するのも一つの手ですが、最低限の理解があるだけでも、会話のスピードや質は変わってきます。何より「経理目線を持った営業マン」は、社内でも社外でも圧倒的に評価が高くなるのではないでしょうか。
経理とのすれ違いも減る
あと、これは完全に個人的なイメージですが、営業と経理って、ちょっとバチバチしてる印象ありません?
「経費精算の期日過ぎてるので無理です」
「そこをなんとか!」
「それは経費で落ちません」
「お願いだから通して!」
……みたいなやり取り。昭和ドラマの影響ですかね。
実際に私がいた会社では対立することはなかったですし、多くの会社でもそこまでではないと思います。ただ、お互いの立場や考え方を理解していないと、すれ違いが起きやすいのは確かかなと。
そもそもすれ違ってなかったりするの??教えて営業マン。
まあ何が言いたいかというと簿記の知識があれば得られるものとして、
- 損益を意識した営業ができる
- 経理側の考え方がわかる
- 社内調整がスムーズになる
といったメリットが生まれます。
ちなみに、経理から依頼される「よくわからない資料」も、意味がわかるようになるので精度高く仕上げられるようになります。
経理大助かり。
簿記は“仕事の見え方”を変える
営業職に限らず、簿記は社会的な評価も高い資格です。自己研鑽としてはもちろん、会社によっては人事評価にプラスに働くこともあります。
最近は「リスキリング」という言葉も広まり、学び直しを支援する制度も増えてきました。
費用補助が出るケースもあるので、うまく活用しながら、ぜひチャレンジしてみてほしいなと思います。


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